小学生のころからアメリカのヒット曲が大好きだったが、
特に1964年初頭のビートルズに触発された音楽シーンには気が気でなかった。
65年の秋くらいから業界紙のビルボードのHOT100にも気を止めるようになっていた。
年末にヒットしたバーズのTURN!TURN!TURN!や
サイモン&ガーファンクルのSOUND OF SILENCE を聴くに及んで、
私の頭の中ではこの繰り出してくる素晴らしき音楽を逃すまいということになった。
当時の日本のヒットチャートとは無縁の音楽達を何とかするには、
自分で作るしかないと思ったのである。
早速英単語記憶のカードに曲名を書き込み、
毎週それを並べ替えて順位付けして表にするという作業であった。
勉強もクラブ活動も続けながらの作業はどれだけのものだったかは定かではない。
ここに至って再度じっくり眺め検証してみたい。

なお、別の拙ブログでも随想誌にて音楽のことを綴っている。
ご興味のある方は是非訪れていただきたい。

2012年6月24日日曜日

音楽簿1966年6月25日号







「太陽はもう輝かない」が2週連続トップで揺るぎなく、次週も続く模様。追う「キックス」は▼マークがついてしまった。トップ10は均衡を保って変化が少ないし、強力な新曲もない平穏な今週である。ヒットの世界も梅雨時という事か。2週目の「孤独の世界」が15位に躍進して再来週あたりが首位争いになるだろう。こうやって予想していると、まるで台風情報である。3週目12位の「グリーン・グラス」はポップスの本道を行くGary Lewis & the Playboysの爽やかナンバー。65年2月のデビューが「恋のダイアモンド・リング」で、いきなり№1.以来、ほぼ3か月ごとに「カウント・ミー・イン」、「君のハートは僕のもの」、「涙のクラウン」、「あの娘のスタイル」、「ひとりぼっちの涙」とトップ10ヒットを跳ばしてきた。HITTTABLEがせめて65年2月から始まっていれば、よかったのになぁと思わせるバンドである。欲を言えば64年1月のビートルズ・デビューからとなるが、しかしこれは全て天の采配であるからしょうがない。HITTABLEは66年2月からである事実に、感謝しなければ。全米の6月11,18日は「黒くぬれ」、6月25日は「ペーパー・バック・ライター」が№1である。ビッグネームでありながら14位、21位と上昇の鈍い両曲が、今後この辺りで終わるのか気になるところ。全般的に停滞前線から梅雨明けに向かう7月、真夏のレコード商戦に期待が高まる。





2012年6月17日日曜日

音楽簿1966年6月18日号




HITTABLEが
2冊目に突入

HITTABLE誌は今週号から紙面を変えて続けられている。「太陽はもう輝かない」は「夢のカリフォルニア」に続く、初登場3週目の№1曲。もとはフォー・シーズンズのボーカルであるFrankie・Valliの持ち歌だったが、Walker・Brothersでベスト10には入らなかった、全米ヒット。64年の大№1ヒット「悲しきラグ・ドール」と同じく、Specter Soundと呼ばれるシンフォニックなバックに、骨太のヴォーカルを聴かせるタイプの曲想である。ボブ・クルーとゴーディオの才能の賜物にノックアウトされて、当分は天下が続きそうだ。「キックス」と「アイム・ア・ロック」、来週はもしかしてだが。「ブルー・アイズ」というのは和製ポップスの玄人バンドBlue Cometsによるもので、しぶとく11位まであがってきた。急上昇たぶんAdamoの「夢の中に君がいる」とともに、メロディは完全に失念した。初登場トップ33位の「孤独の世界」は、早すぎたシンガー・ソング・ライター、P・F・スローンの名曲。だが、何故か日本だけのヒットで、ちょっぴり不安で不満な一曲。英名での同名異曲でJulie Goldのグラミー曲のほうが、今現在は有名ではあろう。どちらも引けを取らない、稀有な例だ。






2012年6月10日日曜日

音楽簿1966年6月11日号




「グッド・ラヴィン」が初登場9週目にして1位。遅咲きというか。当時、白人が黒人風に歌うというホワイト・ソウル的な流行の端緒について行くのに時間がかかったようだ。今週は、もう6位から8位と10位と強力な新曲でベスト10の厚みがぐっと増した。1,2位に▼印がついているし、勢いからすると次週WALKER BROTHERSが強いかもしれない。「黒く塗れ」が多少アップしたところ、今度はBEATLESの「ペーパーバック・ライター」も初登場50位であった。洋楽、ポップスというジャンルに革新的な曲が登場し、初耳ではいい悪いがわからなかったのかもしれないね。全米ホット100といっても、廻りの高校生くらいの少年達は、ほとんど追っかけられない世界だったのだから。






2012年6月3日日曜日

音楽簿1966年6月4日号





上位4曲が先週と同じということになった。これを停滞とみるか強力拮抗とみるか?
歴史の判断を待つしかないだろう・・などと言っていたなら、その歴史の判断はそろそろ下されるだろう。名曲の拮抗である。Billboardでも4月30日と5月7日の2週間この4曲は上位を占めた。5月7日と今週のHITTBLEではこの4曲上位であった。9位まで何とか上がったBOBBY FULLER FOURの「アイ・フォート・ザ・ロー」。変わった題名だが、中味はシンプルなロックンロールで、一聴すべき隠れた佳曲だろう。先週の初登場組がやはり赤丸急上昇で来週の楽しみでもある。今週の新曲も強力だ。「太陽はもう輝かない」はWALKER BROTHERSのSPECTOR SOUNDと言われた分厚く重たい聴感。まんま直訳の「男が女を愛するとき」や「グローリア」はもうたまらない。いよいよ66年の本荘(ほんちゃん)開始や! ROLLING STONESの「黒く塗れ」が50位初登場というのも、この曲らしい現れ方だなぁ・・と話題は尽きない6月4日であった。