小学生のころからアメリカのヒット曲が大好きだったが、
特に1964年初頭のビートルズに触発された音楽シーンには気が気でなかった。
65年の秋くらいから業界紙のビルボードのHOT100にも気を止めるようになっていた。
年末にヒットしたバーズのTURN!TURN!TURN!や
サイモン&ガーファンクルのSOUND OF SILENCE を聴くに及んで、
私の頭の中ではこの繰り出してくる素晴らしき音楽を逃すまいということになった。
当時の日本のヒットチャートとは無縁の音楽達を何とかするには、
自分で作るしかないと思ったのである。
早速英単語記憶のカードに曲名を書き込み、
毎週それを並べ替えて順位付けして表にするという作業であった。
勉強もクラブ活動も続けながらの作業はどれだけのものだったかは定かではない。
ここに至って再度じっくり眺め検証してみたい。

なお、別の拙ブログでも随想誌にて音楽のことを綴っている。
ご興味のある方は是非訪れていただきたい。

2012年7月8日日曜日

音楽簿1966年7月9日号







「孤独の世界」が登場4週目の№1となった。作者P・F・Sloanはもともとサーフィン音楽の作曲家で、時流に乗ってフォーク・ロック風なキュートな作品を連発した。HITTABLE誌創刊1966年2月19日号の№1は「あの娘にご用心」は彼の作品だし、1965年秋の全米大ヒット「明日なき世界」も超有名。今でも「You Baby」「A Melody forYou」「I Found A Girl」「Let Me Be」など印象的なフレーズの曲がすぐに思い起こせる。当時は作曲家自身が歌うスタイルは何故か敬遠された中、既にシンガーソングライターを正当に評価するHITTABLE誌だったわけである。もっともBob Dylanは評価しなかった同誌ではあるが。Rolling Stonesの「黒く塗れ」が登場6週目で3位に這い上がったが、2週目の「レッド・ラバー・ボール」が背後に控えている。14位急上昇曲は邦題「真っ赤な太陽」というが、これでは誰もT・BONESのことは想起しない。邦題とか和訳とか紛らわしく厄介なものだ。最後に25位初登場「スイート・トーキング・ガイ」CHIFFONSは60年代初期ポップスの生き残り。でも良質な曲だ。メロデイとかリズムとかコーラス・アレンジとか、時代を超えて心体で楽しめる、これぞポップスの醍醐味のようなもの。それにしても単に商業的消費対象としか見ない日本社会では、こういった曲の評価は余に低すぎて・・。みんなで楽しめたらいいのになぁ。